童謡の思い出2
幼稚園の帰り道
「ちーちゃん」という友達がいました。
家が近所で、幼稚園が一緒で、いつもいっしょに遊んでいました。
ちーちゃんは生まれついてから神経のガンで、長生きできない体でした。
皮膚の色は部分的に変色し、触ると痛がり、疲れやすかったのを覚えています。
幼稚園が終わると、毎日母が迎えに来ました。
ちーちゃんのお母さんは一度もむかえに来ず、いつも自分と母とちーちゃんと、3人で帰りました。
ちーちゃんのお母さんが宗教にはまってしまっていたから来なかった、と知ったのは最近です。
ある日、ふたりで、作った泥団子を持って帰りました。
ちーちゃんのはすごくいい出来で、みてみてという自分たちの泥団子を母は微笑んでみていました。
ちーちゃんの泥団子をみて、母はあらすごい、と笑ってほめていました。
ちーちゃんはうれしそうでしたが、きっとほんとのお母さんに言ってもらいたいだろうなと子供心に思いました。
エーデルワイスの思い出
母は英語が堪能で、よくエーデルワイスを英語でくちずさんでいました。
自分たちも意味がわからないまま覚えてしまって、3人で歌いながら帰りました。
いまでも歌える、エーデルワイス。
もうおそらくちーちゃんはこの世にはいないでしょう。
あのとき、きっと15までもたない、といわれていたのですから。
こないだ、近所の子がエーデルワイスを歌いながら歩いていました。
ちーちゃんはいま、幸せだろうか、痛くはないだろうか、苦しくはないだろうかと、懐かしく昔を思い出しました。